将来の女性天皇の誕生
2001年12月1日、敬宮愛子内親王殿下は、徳仁天皇陛下と雅子皇后陛下の唯一のお子さまとして誕生された。ご成婚から8年後、多くの国民が待ち望んだその日、日本中が喜びに包まれた。
宮内庁が実施したお祝いの記帳は2日間で12万人にのぼり、全国の自治体などで行われたものを合わせると77万人にもなった。粉ミルクの会社は「みんなあなたを待っていました」という広告を掲載し、特製のキューピー人形も作られた。退院の時には、まるで祝賀パレードであるかのような人垣が道路を埋め尽くした。
国民は将来の女性天皇として、敬宮愛子内親王殿下の成長を見守った。幼いながらお手振りをされる様子に胸を高鳴らせ、すくすくと育っていらっしゃる様子を嬉しく思い、お出ましの時には熱狂的に歓迎した。
改正への政府の動き
お誕生された日の記者質問に対し、小泉純一郎総理は、女性天皇について検討する必要があるとコメントし、多くの重鎮政治家たちも同様のコメントを出した。
政府は男系男子継承に定めている皇室典範の改正に向けて動き出した。2004年には有識者会議が発足し、2005年11月24日、報告書として提出された。安定的な皇位継承のためにも性別を問わない長子継承しかない、そうでなければ皇室は断絶の危機を迎えるという内容であった。
この報告書を受けて、国会で審議が始まった。女性天皇が誕生するはずであった。
2006年2月、国会審議の最中にNHKが速報を流した。秋篠宮妃紀子殿下の懐妊。そして9月に悠仁親王が誕生。
皇室典範の改正は中断し、棚上げになった。
それから20年が経過した。
御称号の問題
天皇家には、特別の称号がある。誕生時にお名前とともに、天皇の直系だけに与えられる。
今上陛下は浩宮といい、オックスフォード大学留学時に呼ばれていた「プリンス・ヒロ」はここからきている。
敬宮愛子内親王殿下の「敬宮」という称号は、皇室の伝統に則って中国の古典を出典として提案されたものからご両親が選ばれ、お名前と合わせて「人を敬い、人から敬われ、人を愛し、人から愛される」という意味を持つ。
その願いを込めて育てられ、成長されてきた。
元は、お名前をお呼びするのは畏れ多いということで、称号で呼ぶことになった。そのため敬宮愛子内親王殿下も敬宮と呼ばれていた。
2006年9月までは。
メディアが敬宮を使わなくなった。宮内庁の公式サイトからも敬宮の表記が消えた。
今上陛下の皇女、当時は皇太子殿下のお子さまであることはなにも変わっていない、身位が変化したわけではないのに。
それは令和になり、今上陛下が即位されても変わらない。
公式サイトに存在しない
2024年に学習院大学を卒業されて日本赤十字に勤務しながらご公務をされている敬宮愛子内親王の活動記録が、宮内庁の皇族の活動記録のカテゴリには存在していない。
退位されて公的活動をされていない上皇陛下と上皇后陛下には存在し、2025年9月に成年式を行なった悠仁親王のものは作られ、すでに皇族ではない小室眞子さんのアーカイブはそのまま残っている。
しかし今上陛下の皇女である愛子内親王殿下の独立したページは存在しない。
同様に、宮内庁のインスタグラムにおいても、敬宮愛子内親王殿下が単独で行われたご公務は、まとめてリールで紹介されるのみで、個別の投稿が行われていない。
廃太子運動
今上陛下は、明仁親王の第一子として誕生され、生まれた時から将来の即位のために精進され、国民に見守られてきた正統な皇位継承者である。
しかし平成のある時期から、一部の有識者やメディアから、即位を辞退しろと攻撃をされるようになる。理由は「子供が女子しかいないから」。
雅子皇后は人格否定するほどの攻撃を受け、それは幼い愛子内親王にも向けられた。
多くの国民はそのことに胸を痛め、理不尽さに憤りを感じていた。
令和になり、天皇御一家は国民から強い敬愛の情を向けられているが、それは御一家の高潔さや国民に寄り添う姿勢といった人間性や資質だけではなく、多くの困難を乗り越えてきたことをリアルタイムで知っていることも大きい。
法の歪み
愛子内親王殿下への不当と言える扱い、両陛下への理不尽な攻撃―――これらは男子の後継者がいないという理由のもとに行われていた。男系男子継承が、これらの歪さを生み出している。
どうして性別で、ここまで差別的なことが許されるのか。
明治22年に制定された法律に、いつまで振り回されなくてはならないのか。
生まれてくる性別を選ぶことはできない。男子でも女子でも天皇陛下のお子さまであることは変わらない。
男系男子継承は大いなる歪みを生み出し、皇室の将来にも深い影を作っている。
国民は、これを受け入れがたい。皇室典範を改正し、今上陛下のお子さまである愛子内親王の即位を願っている。
それが正統な継承であり、皇室を未来へ繋ぐものであり、日本と日本人にとっても必要なものだから。